青空に雪を頂いた甲斐駒ヶ岳。
中景の落葉樹の林は、まだ冬枯れの色です。
それでも手前の土手には緑の草が顔を出し始め、池の畔の柳の木も若葉を伸ばしはじめています。
美しい春の風景ですね。
このような木々の新芽や極若い葉の色を「萌黄色」(もえぎいろ)と言います。「萌木」という字をあてる場合もあります。緑より黄色に近いような黄緑と言ったら分かるでしょうか?
同じ読みで「萌葱色」というのもありますが、こちらは「葱(ネギ)の芽の色」という意味でダークグリーンに近い色になりますから、混同しないようにしましょう。
空の色は正に「空色」(そらいろ)または「天色」(あまいろorあめいろ)と言います。
ここは以前にもご紹介した、八ヶ岳薬用植物園です。
私はここが好きなんですが、たくさんの種類の木や草花が分かりやすく解説されていて誰でも楽しめるので、皆さんにお薦めします。
上の写真と反対向きになりますが、柳の葉の色が光線の加減で変わりましたね。黄色みが無くなって白っぽい緑色になっています。これを「浅緑」(あさみどり)と言います。
柳の向こうに見えるのが展示館で、色々な森林関係の資料が展示されています。
展示館横の桜の木です。
標高1,000m近辺では、多分一番開花の遅いソメイヨシノでしょう。4月28日の時点で、まだ花びらの1枚も散ることなく満開の状態でした。
この写真のような、うすいピンク色を「桜色」と言いますね。
「薄色」(うすいろ)と表現される場合もありますが「薄色」には「桜色」に近いうすいピンクの他に、うすい紫色の「薄色」もあります。全く同じ名前で二つの色が存在しているんです。
こちらは種名は分かりませんが、別の種類の桜ですね。
この花の色は「桜色」よりだいぶ濃いですね。
「薄紅梅」(うすこうばい)または「朱鷺色」(ときいろ)と呼ばれる色が近いように感じます。
日本語の色の名前は昔からの言い習わしや自然のものからとった名前が多くて面白いですね。
「亜麻色の髪の乙女」という曲はご存じでしょうか。その「亜麻色の髪」とはどんな色か想像してみてください。
「亜麻色の髪」とは「金髪」の事なんですが、実際の「亜麻色」というのは、この写真の手前の方の枯れ草みたいな色です。
で「枯草色」というのは、もう少し濃い色なんですが、八ヶ岳の寒い冬を越してきた枯れ草は色素が抜けて「亜麻色の髪」ならぬ「亜麻色の枯れ草」になっているというわけです。
色について話し始めると、冗談でなく色々な話がどんどん出てきます。
ちょっと深く調べたり勉強してみると大変面白いものですよ。
日常使っている色の言葉も具体的に説明されると
ほほ〜と納得させられますね。
日本の色名は言葉としても美しい。
萌黄色と萌葱色が違うこととか、亜麻色が金髪だって事を知りませんでした。σ(^◇^;)
exifさん、いらっしゃい。
私もそれほど知っているわけではないのですが、ちょっと知ると面白くて、もっと知りたく
なってしまうものですから。(笑
天色・・・というのは初めて聞きました!
そうか〜〜〜〜なるほど〜〜〜〜♪
薄色というのも、あまり使わない色名ですよね。
あ、でも亜麻色は知ってた!!!!
えへへ〜〜〜〜♪
日本は、一色の中にも、色々な呼び方があって、表現が
美しいですね!!!
ASさん、いらっしゃい。
今は絵の具でもペンキでも西洋式の色の呼び方が殆で、それに慣れてしまっています。
でも、日本の自然を見るには日本語の色名を思い浮かべてみたいですね。
今晩は、お邪魔致します。
日本語の色表記は本当に季節感と
密着した言葉が多くて感慨深いです。
もしもiMacやiBookの外装色に日本語訳を
そういった名前を使ってつけてみたら愉快
だったかもしれませんね/笑
warabieさん、いらっしゃい。
外装色には今までなかったですね。
OS 9のアピアランスでは、デスクトップの色やテキスト選択時の強調色には日本語名が
使われています。
「はなだ」とか「とくさ」とか。