北杜市大泉町にあります。
大きくはありませんが、立派な石鳥居があります。
しかし、他には何もありません。
森の中なんですが、右側に参道と平行した道路があるので、割と光は入ってくるようで、それ程暗くはありません。
鳥居をくぐって、未舗装・・と言うより、森の中の散策路のような参道を行っても、社らしきものは見えてきません。
鳥居だけなのかな・・と思う頃、細いしめ縄を張った石柱が見えました。
石柱から地面が一段高くなり、周囲をコンクリートの柵で囲われています。
そこには大きな平たい石があり、その上に自然石を積み重ねた「塔」が二つ、大石の手前には、小さな石の祠があります。
建物としての社は無いのですね。
日本全国でも珍しい「自然石を積んだ多層塔」というものだそうです。
白旗神社という名前から「源氏」に関係するのは容易に推測できます。
言い伝えでは、甲斐源氏の祖(武田家の祖)と言われる源義清の子、清光が逸見の荘に入り、その甥の逸見四郎有義がこの地に白旗を埋めたのが始まりとか。
白旗は源氏の旗印ですから、戦勝祈願と言いたいところですが、埋めたというのは・・多分、この地に根付いて末永く繁栄することを祈ったのではないかと思います。
有義は甲斐源氏の統領として源頼朝に従いましたが、甲斐源氏の勢力拡大を恐れた頼朝に疎まれ、不遇な晩年を送ったと伝えられています。
石鳥居には「平成五年」と刻まれていました。
多分以前は、石積みの塔しか無かったのでしょう・・最近になって鳥居を建て、石塔の廻りを柵で囲うなどの手入れをしたものと思います。
以前は住む人もない山の中だったのでしょうが、今はレインボーラインがすぐ裏を通り、参道の東にも舗装路があって、家が増えています。
人目に付く機会は一気に増えたでしょう。
これからも荒らされることなく静かな場所であって欲しいと思います。
石積みの塔だけだと謂われなどを知らない外部の人が
入ってきて倒したりする事も考えられるので
柵などを作ったのでしょうかね?
鳥居などがあっても悪さする輩はいるでしょうが、
少しは予防策になりますね。
depthfieldさん、いらっしゃい。
とても雰囲気の良い場所なので、それ程の狼藉を働く者は居ないと思いますが、
ある程度神社らしく整備して、守る必要があったのでしょうね。
私も少しは調べたのですが、白旗を埋めた後に石積みの塔を建てて祀ったという
言い伝えくらいしか分からなくて、ちょっと謎の多い神社です。