小荒間の馬頭観音

09102501地元の人々からは、富蔵(とくら)さんと呼ばれて親しまれています。
長坂町小荒間の棒道沿いにあります。
棒道と言っても、この辺りは生活道路で、舗装もされています。

馬頭観音とは、観音菩薩の変化身の一つです。
観音像としては珍しく憤怒相で表されています。
09102502畜生道を救済すると言われ、馬などの家畜動物の供養のために建てられたものが多いそうです。
ここは棒道ですから、戦国時代の騎馬武者だけでなく、馬を使った荷物の運搬などが行われていて、道中で倒れた馬やこの地域の農耕馬の供養として建てられたものでしょう。
09102503間にヒノキの木を挟んで、左側に「馬頭観世音」と文字が彫られた石碑があります。
これは決して右の馬頭観音像の看板ではなく、これもまた馬頭観音像と同じ意味を持っているのだそうです。

そして、右の東屋の向こうにある石碑ですが・・
09102504「蠶玉太神」と彫られています。(最初の文字「蠶」は「蚕」の旧字体です)
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蠶玉(こだま)とは、蚕の繭(まゆ)の事で、養蚕の神様ですね。
この辺りも昔は養蚕が盛んだったのでしょうか。
3枚目の写真で後に写っている建物は普通の民家です。
神社やお寺のような建物は全く無く、石像と石碑が建っているだけです。
東屋はそれほど古い物ではなく、地域の草刈りなど、住民ボランティアの際に集合場所になったりしています。