アトリエ日記 71


「アトリエ日記 70」の続き。クジラジャンプの水しぶきの立体表現。
ジェルメディウムを塗ったばかりで白いが、乾けば透明になる。


縦位置作品の完成。タイトルは「夜に跳ぶクジラ」で、巨大な石油精製プラントの前の海面でジャンプするザトウクジラを描いた。


横位置作品も完成した。タイトルは「夜に飛ぶペンギン」だ。横浜の工場地帯とビル街の境界あたりの海上を飛行するフンボルトペンギンだ。

この2作品はどちらもB1サイズ(728mm × 1,030mm)の木製パネルで、私が撮影した写真をキャンバスにプリントして背景のベースとしている。そこにアクリル絵の具を使って仮想現実的な風景に仕立て、更に現実ではありえない情景を表現したものだ。
そして、どちらもあるコンペに応募している。画像データによる一次審査の結果もまだ出ていないので、どうなるか分からないが、海外の作家も参加する大規模なコンペなので私には荷が重いと思っている。
ではなぜそんな大きなコンペに出したのかと思うだろうが、普通のコンペや公募展は「絵画は絵画」「写真は写真」としての募集なので、この様に写真と絵画を組み合わせたような作品を受け付けてくれるコンペは少ない。
何しろ受け付けてもらえなければ選ばれることもないのだから、レベルが高かろうが国際コンペだろうが出せるときに出すしか無いというわけだ。


さて、ここからは新しい作品。着想としては上の2点より先にあったもので「アトリエ日記 65」で完成した試作品「狼を森に埋めに来た赤ずきん」を描いたのはこの作品制作に向けてのデータを得るためだった。


鏡像状態の2枚の写真を真ん中で合わせて木製パネルに張り込んでいる。鏡像状態と言っても色彩や粒状性などの表現は全く違えてある。
今回のサイズはA1判(594mm × 841mm)だから、前作より小さい。

次回に続く。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です