八ヶ岳周辺は縄文時代の遺跡が大変多いところです。
最盛期には数千人という規模の大集落もありました。
北杜市大泉町(旧大泉村)にある「金生遺跡」は、それら多数の縄文遺跡の中でもちょっと変わった謎に満ちた存在です。
写真は現在の遺跡の入り口です。石棒(男性器の形の石の遺物)を模した門柱が建てられ、後方には八ヶ岳の雄大な姿が見えます。
遺跡の全景です。
左側の石を並べたような所は祈祷をするための場所だったらしく、供え物(あるいは生け贄)を置いたらしい場所や、ストーンサークルのようなものもあります。
ここでは多数の石棒や異様な形の土偶などが発掘されています。
以前書いた記事「山梨県立考古博物館」の一番下の写真をご覧ください。
この日は偶然にも屋根の葺き替え作業をしているところでした。
謎と言えばこの建物も謎が多いようです。
普通の縄文時代の竪穴式住居の場合は、建物の周りに雨水を排水するための溝が掘られています。
しかしこの遺跡では溝の跡が発見されませんでした。だから特異な形の壁建ち式の建物になっているのですが・・何故普通の竪穴式住居にしなかったのでしょう。
それは多分「住居ではなかった」から・・祭の期間だけ使う建物・・或いは神が住まう家・・
周囲は広々した田園地帯です。
当時はもちろんこんな畑はありませんでしたが、基本的な地形は変わらなかったでしょう。
つまり縄文人達もここから周囲の山々を眺めていたはずです。
そう思うと、見慣れた南アルプスの姿もちょっと特別なものに見えてきますね。
こちらは八ヶ岳の方向です。
手前にあるこんもりとした小山が、如何にも日本の山里の雰囲気を感じさせますね。
右側の山は「谷戸城趾」と呼ばれる平安時代末期の山城の跡です。
山肌に木のないところが目立ちますが、現在、昔の城の土塁構造復元の整備をしているようです。
ここはまた、桜の名所でもあります。
桜については昨日の記事「平安の山城谷戸城趾の桜」をご覧ください。
大泉にこんな遺跡があるなんて知りませんでした。
考古ものが大好きなので、是非とも一度行きたいですね。
土偶など青森のと似ている部分もありますが、
かなり遠いのに交流があったという事なのでしょう。
それがとてもすごいな〜なんて思ってしまう。
exifさん、いらっしゃい。
地元では結構知られているけど、あまり観光客が来る場所ではないです。
ちょっとマニアックだから・・(笑
この辺には結構縄文時代の遺跡があるのですが、ここは特に変わり種で面白いです。
生活の痕跡が無く、祭祀や呪術のための場所だったという事です。
今度こちらへ来るときがあったら案内しますよ。
住居ではない、祭事用の建物・・・・
大切なものだったんでしょうね~~~!!
古代のロマンですね・・・・・
こちらも貝塚があったり、土器が出土
していたりしますが、どのように復元するのか
とても不思議です。
ASさん、いらっしゃい。
土器の復元は大変でしょうね。
正にジグソーパズル・・しかも「ピースが揃っていない可能性も高い」わけですから・・・(笑
私の妻はアルバイトで遺跡の発掘をしていたことがあります。
発掘そのものは結構面白いらしいですよ。
わわっ、とても面白そうな場所なんですね。
祭祀センターというのが興味深いです。
尖石と井戸尻くらいしか行ったことがないので、ここはぜひ行ってみたいと思いました。
yannさん、いらっしゃい。
尖石や井戸尻のように広くもなく、博物館の併設もなく、遺跡としては2枚目の写真が全て
ですが、ここに立って周囲を見ていると何となく縄文時代の人たちの気持ちが分かるような
気がしてきます。
是非一度どうぞ。