古いテラスの隅にトンボが留まっていました。
秋の陽射しをその透き通った羽に受け、じっとしています。
古びた木の板に、自らの姿を、焼き付けようとでもするかのように。
夏の名残を惜しむかのように。
・・・そんなイメージで撮った写真ですが、イメージをより強調するために、少しだけ画像処理を加えてあります。
こちらが、撮影したまま何の加工もしていない原版です。
これはこれで、ちょっとモノトーン的で悪くはないですが「古びた木の板に、自らの姿を、焼き付けようとしている」というイメージを表現するには弱いですね。
落ち葉はヤマザクラの葉で、黒い粒々はヤマザクラの実が落ちて干涸らびたものです。
さて、加えた処理の説明をしてみましょう。
トーンカーブで全体のコントラストを調整し、秋の陽に輝くような感じを出しました。
少しシャープネスも強調しています。
また、色相を少し赤側へずらすことで、落ち葉の赤と、木の板に付いた苔の緑色が同時に強調されました。
更にソラリゼーションをかけ、それを8%までフェードしています。
ちょっと現実を離れた感じと、シルバープリントのような光沢感を出してみたかったからです。
もちろん、あくまでも現実の情景の中での「非現実感」で抑えたつもりですが・・
「写真は真実を写さない」とは、よく言われる言葉です。
派手なデジタル処理で虚構の世界を造り出すのも、それはそれで楽しいですが、こんな感じで現実とイメージの隙間を埋める、そんな画像処理も面白いものです。
この調整加減がなかなか難しい。
やりすぎてもダメだし、少ないと効果が出ないし。
でも、先にイメージが無ければ出来ないから、
それを頭の中で作り上げる方が大変かな。
現実のトンボよりも、板に写ったトンボの影の方が現実っぽく出来ていますね。
exifさん、いらっしゃい。
料理の味付けをする感覚に似ているかな?・・「さじ加減」とでも言うところですね。
最初は、板に写った影を残して、実像の方を消してしまおうかとも思ったんですが、それでは
流石にちょっと非現実すぎますからね。
くまぱぱさん、こんばんは。
トンボの姿がとてもすっきりしていていいですね。影も赤い葉もきれいですね。
トンボは昆虫の中でも割と好きです。
atukoさん、いらっしゃい。
ASさんですよね・・ケイタイからですか?
トンボ、なかなかでしょう。
先ほどブログの方へ行ったら、素敵なイラストがアップされていて・・・
後ほどまたコメントに伺いますね。