「玄光社」から隔月刊で発行されている「illustration」誌。
写真は1979年1月(当時は季刊)の創刊号(右)と、コマーシャルフォト別冊として発行されたプレ創刊号とも言える2冊です。
イラストレーション(1977年8月)の表紙は山口はるみ。(以下敬称略)
イラストレーション2(1978年5月)の表紙は大西洋介です。
70年代。写真中心の商業美術界にイラスト旋風が起きました。
パルコの広告で一世を風靡したエアーブラシイラストの山口はるみ。
スーパーリアルイラストの大西洋介、滝野晴夫、斎藤雅緒。
矢吹伸彦、横尾忠則、佐藤憲吉、空山基、湯村輝彦・・とても名前は挙げきれないほど多くの、個性的で魅力的なイラストレーターが登場した時代です。
色々考えていることがあって、蔵書の山をひっくり返していたんです。
それでたまたまページをめくったら・・いやぁ、素晴らしいですねぇ・・確かに30年も前のイラストなんですが、エネルギーとしては最近のイラストより上なんじゃないかなぁ。
この3冊を揃えて持っている人はあまり居ないかも・・
「illustration」誌は手元にまだ何冊もありますので、またその内にご覧いただくかも知れません。
懐かしいですね。
私も真ん中のは持っていた記憶がありますが、
いったいどこへ行ったのやら。
今でも素晴らしいイラストレーターはいるのでしょうが、
この頃は時代そのものを切り開いていくパワーがありましたね。
depthfieldさん、いらっしゃい。
懐かしいでしょう。(笑
それまで、展覧会や画廊に絵が展示されて、カンバス1号あたり○万円という値段で
売られるのが「画家」で、広告や書籍、パッケージ等に絵を描くのは「挿絵画家」と
呼ばれてかなり低い評価だったんですよね。
それが、印刷されて世間に出ることを前提とした「アート」として認められた時代・・
一気にイラストレーションが溢れ出た時代・・リアルタイムで見ていましたよね。
イラストをメインにした広告ポスターが街に溢れ、人気のあるイラストレーターの
ポスターは剥がして持ち帰る人が・・要するに盗んじゃうんですが・・多かったし、
また、盗まれることが人気のバロメーターともなっていましたね。