土塊

08120901「つちくれ」と読みます。
黒い大きな岩がゴロゴロしている荒れ地と言うか、溶岩流の跡のような荒涼とした風景に見えますね・・この写真だけでは。

正に八ヶ岳の溶岩はこんな感じ・・色はもっと黒いですが。
今でも一部、こんな岩だらけの地面が露出している所もあります。
08120902実は土なんですよ・・しかも畑の土。
場所は野辺山駅を東に行った所のレタス畑の土なんです。
岩なんか一つも混ざっていません。
一面に広がる塊は全て土の塊なんです。
畑に何でこんな大きな土塊があるのか分かりますか?
08120903収穫を終えた畑の土を掘り起こすんです。
「天地返し」と言いますか、畑の表面の土と深い部分の土を入れ替えるんですが、大型トラクターに取り付けた大きな機械でドーッと行きますから、こんな状態になるんです。
厳しい冬の寒風や日光に晒して、害虫のいない良い土になります。
もちろんこのままでは作物を作れませんから、後で細かく砕きます。
八ヶ岳の標高の高い地域は、開拓者によって切り開かれた畑が多いです。
今でこそ大型農業機械が導入されていますが、人力や家畜の力で最初の開墾を始めた頃の厳しさは想像を絶するものだったことでしょう。

その後、農業環境は大きく変わってきましたが、国の政策は正しいのでしょうか・・?
人間の食べる物を作る、命を繋ぐ産業である「農業」について、誰もがもう一度考えてみる時期に来ていると思います。