八嶽神社

09022701八嶽で「やつがたけ」と読みます。
この文字を使った「やつがたけ神社」は他にありません。
北杜市大泉町(旧大泉村)にある、割と大きめの神社です。

この辺の地域柄、鎮守の杜が小さな山になっている神社が多いのですが、この神社はほぼ平坦な所にあります。
09022702新しめの石鳥居をくぐっていくと、これも新しい石灯籠があり、その奥に古い木製の赤い鳥居があります。
その更に奥に、大きな屋根が見えてきます。
09022703これが拝殿です。
この建物は、この辺の神社としてはかなり大きく立派なものです。
特に屋根は、大きさもさることながら、形も良いですね。
手前に狛犬と、古い石灯籠があります。
09022704右手に神楽殿があります。
これもなかなか立派なものですが、拝殿からの渡り廊下の向こうに社務所らしき建物があり、それもちゃんとした一軒家の造りなんです。
この日はお留守のようでしたが、もしかしたら神職の方が常駐しているのかも知れません。
09022705阿形の狛犬です。
どちらかというとアニメ顔ですね。(笑
これも石鳥居などと同じく、割と新しいもののように見えます。
台座の上に、誰が持ってきたのでしょう・・石の犬の人形が置かれていました。
09022706吽形の狛犬です。
もちろん阿形と対ですから似ていますが、口を閉じているのと、光の具合でしょうか・・こちらはあまりアニメ風には見えませんね。
09022707拝殿の屋根の形が良く分かるアングルです。
この拝殿の裏に神殿があり、それはつながっていて、拝殿の中から参拝するようになっています。
横から回れば神殿も外から見られますが、写真は遠慮しました。
祭神は、建御名方命(たけみなかたのみこと)、岩長姫命(いわながひめのみこと)、罔象女命(みずはのめのみこと)の三柱とされています。

建御名方命は、ご存じの通り大国主命(おおくにぬしのみこと)の息子で、諏訪大社の祭神でもあります。

岩長姫命は、大山祇神(おおやまつみのかみ)の娘で、木花咲耶姫(このはなさくやひめ)の姉です。
この姉妹は二人揃って瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)の元に嫁に出されるのですが、瓊瓊杵尊は美しい木花咲耶姫だけを嫁にして、醜い岩長姫を大山祇神に返してしまう・・まあ、その話はまた別の機会にします。
岩長姫命は八嶽権現とも呼ばれ、正に八ヶ岳を表します。

罔象女命は、伊邪那美命(いざなみのみこと)の娘の水の神で、八ヶ岳南麓の豊富な湧水を表しているのでしょう。

これほど、この土地に相応しい祭神を祀っている神社はあまりないかも知れません。

“八嶽神社” への2件の返信

  1. 大きな拝殿の神社ですね。
    八嶽という名称なだけあってとても立派です。
    謂われを拝見すると確かにぴったりな感じですね。
    江戸と地方の違いなのか、ご紹介いただいている地域は
    お寺よりも神社が沢山ある感じがします。
    地元に根を下ろした信仰があるってことでしょうね。

  2. depthfieldさん、いらっしゃい。
    この神社は、ずいぶん前から場所は知っていたのですが、行く機会がありませんでした。
    こんなに立派な拝殿があるとは思いませんでしたよ。
    私が神社に興味を持って紹介しているせいもありますが、確かに神社の方が多いですね。
    無人で、どんなに小さな祠だけでも神社としては成り立ちますが、お寺の場合は墓地が
    つきものですから、そうは行かないのでしょう。
    全国のお寺の数約7万6千に対し、神社の総数は約8万あるというのですが・・
    この資料は「宗教法人」として届けられているものだけだそうで、私の感覚ですが、
    墓地の土地管理の問題がある以上、宗教法人でないお寺は少ないと思うんですよね。
    でも神社の場合、小さな祠だけのような神社は、個人名義の土地にあったり、集落の
    共有地にあることが多く、宗教法人になっていない所が多いでしょう。
    そう思って調べてみた所、全国に何と13万5千の神社があるそうです。
    都道府県別の数では、首都圏や関西の都会以外では、寺の方が多い所は無いそうです。

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