C56 149

昔、小海線を走っていた C56 型蒸気機関車の 149 号機です。
この夏から清里駅前に展示保存されています。
以前の姿を知る者には、感慨深いものがあります。

ここに来る前、旧高根町営たかね荘に保存されていたのですが、全国で一番悲惨な C56 と言われるほど、赤錆の塊と化していたんです。
ナンバープレートを始め、銘板類は殆ど無くなっていたし、シリンダーなども穴が空いて崩れていましたから、今回の修復作業には相当な苦労があったと思います。
元々静態保存で走らせることは不可能でしたから、外観的な修復なのは当然ですが、一応ご覧のようにそれなりの見栄えに仕上がっています。
錆を落としたら、鉄板そのものが無くなってしまうほどに錆びていた部分もありました。
そういう所には新たに鉄板を貼り合わせて成形したのだと思います。
運転室内に金色のバルブが目立ちますが、これらのパーツも無くなっていたものが多いので、新たに造られたものだと思います。
私が小海線に C56 の写真を撮りに来た頃、中込機関区の所属機関車は、144、149，150、159 の4機でした。
どれも写真に撮りましたが、149 号は好きなナンバーでしたよ。
たかね荘で悲惨な状態だったので、今回の修復と清里駅前への移転は大変嬉しいです。
現役時代とちょっと違う所もありますが、それはやむを得ません。
149 以外の 3機の C56 の現役引退後ですが・・
　C56 144 – 長野県小諸市「小諸城址懐古園」駐車場に保存
　C56 150 – 長野県北安曇郡白馬村「倉下スポーツレジャーランド」に保存
　C56 159 – 石川県志雄町「志雄町公民館前子供の広場」に保存されていたが1995年に解体

他に、近くでは、小淵沢小学校に C56 126 が、野辺山の南牧村歴史民俗資料館に C56 96 が保存されています。
ただ、小淵沢小学校の 126 は、かなり荒れた状態なので、出来るだけ早く補修されることを希望します。