アトリエ日記 74


「アトリエ日記 73」の続き。岸辺に牡鹿のシルエットを描いた。
岸から上の部分には白い靄を増やした。水面は波に白を少し足してみた。


鹿は白いままでと思っていたのだが、ここだけでも少しは現実感がほしいと考えて顔と体色を加えることにした。


もともと風が強く水面に波もある情景なので、これは吹雪が必要だと(まあ最初から構想していたのだが)雪を舞わせた。


そしてこれも最初からの目論見だが、水面には桜の花びらを舞わせる。岸から上は冬の吹雪、水面は春の桜吹雪というわけだ。


岸を境界に現実と夢の場面を同時に描いたというわけだが、どちらが現でどちらが夢かは判然としない。そんな世界観の完成だ。
写真ではわからないと思うが、部分的にメタリック系の色を使ったり、細かいラメを入れたりしている。まあそのへんは実物を見ていただくしか無いけれど。

タイトル:冬に在り春を想う
サイズは:A1(594mm × 841mm)
この作品はあるコンペに出品する。どうなるかは不明だ。

「アトリエ日記」はまた次の作品に続くが、このところコンペ用の作品制作が続いていたので、しばらくは間があくかと思う。
楽しみに待っていてほしい。

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