描くか?撮るか? 2


「描くか?撮るか? 1」の続き。で、今回は写真の方。
2006年イタリアはアッシジで撮った写真。一眼ではなく、キャノンの500万画素12倍ズームのコンデジだ。


1枚目は正に撮ったまま。これは自分なりに調整したもので、その場で見た記憶に一番近い画像だ。


これはモノクロに加工したもの。光と影によって表される画面は、カラーとはまた違った魅力がある。同時にカラーとは違う技術も必要だが。


こちらはDigital Photo Artとして、写真より絵に近い表現を加えたもの。ここまで来ると写真というよりはイラストレーションと呼んだ方がしっくり来るし、私はそれで良いと思っている。


これはスケッチ。(水性ボールペン/20分ほど)写真を見ながら描いているが、トレースはしていないし、写真に忠実にも描いていない。スケッチとしての適度な省略と、ササッと描いたラインのラフさがポイントで、だからこそくまぱぱという架空キャラクターの居場所にふさわしくなったと思う。

さて、絵と写真、描くか?撮るか?を少しでも考えていただけただろうか?
私について言えば、若い頃は絵と写真を明確に分けて考えていたような気がする。
何処へ出かけるにしても、描くための小さなスケッチブックは必ず持ち歩いていたし、描く時間を確保するためにカメラを持たないこともあった。
絵はアトリエか現場かの別なく描くものであって、まあ、デジタル技術が発達した今とは違うのだが、写真を参考にすることはあっても写真を絵に変えるという考えはなかった。
まあ、だからこそエアーブラシで写真と見まごうようなハイパーリアリズム(別名クソリアリズムとも)イラストレーションが流行った時代もあったが。

父からもらった35mmファインダー連動式カメラは、高校進学のときにニコマートFTnという一眼レフに変わった。
鉄道を撮りたかったので、やはり望遠だということで、安いコムラー200mmとテレモア2倍で400mm。それでしばらく頑張ったが、高校の文化祭で階段から転落・・カメラと自分の体は何とか守ったがレンズがマウントからもぎ取れるという惨事に。
マウント交換式だったのが幸いしてか、壊れたのはレンズマウントだけで済んだ。
鉄道だけじゃなく色々撮るようになって、ニッコール28mm f3.5を買ったが、これは気に入って随分使った。
就職してから自前でニコンFMとニッコール105mm f2.5を購入。ここからしばらくはかなり写真を撮った。
ただ、仕事がグラフィックデザインで、絵もやっていたから、写真一筋の人とはのめり込み方は違っていたと思う。

もうちょっと続きそう。