モーターカー


保線用の小型ディーゼル機関車と思ってください。
汎用性が高くいろいろな作業に使われます。


ここではレール運搬トロッコを連結しています。トロッコは台車一台ごとにクレーンが付いています。


資材運搬の他に、降雪地域では除雪作業にも使われます。小海線もこのモーターカーで除雪しています。


保線は夜間作業が多いですが、作業内容が多岐に渡るため照明も色々装備されています。


運転席の窓についている丸いものは「旋回窓」と言います。
窓ガラス自体を回転させ、遠心力で雨水や雪を振り飛ばす装置です。
用途としてはワイパーのようなものですが、ワイパーの場合往復運動のためどうしてもある程度の間隔が空き、豪雨豪雪では視界の確保が難しい場合があります。
旋回窓なら連続した視界確保が出来ますし、ワイパーで雪を避けたときのように徐々に視界が狭くなることもありません。

こんな具合にいろいろな装備があるモーターカーですが、法律上の扱いは「車両」ではなく「機械」となっています。
だから「運転士」の資格を保たない保線作業員が動かすことが出来ますが、引き込み線から出て鉄道路線上を走るのは予め決められた時間と区間に限られることになっています。

難しいことはともかく、鉄道の安全確保には欠くことのできないものなんです。