諏訪大社上社本宮の不思議4

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勅願殿という建物です。
意味は「天皇が祈祷する建物」という意味ですが・・

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ここに書かれている通り、古図には単に祈祷所とされています。
祭神の建御名方命は大国主命の息子であり、大国主は国津神の頭領で天津神との全面戦争を避けるために止む無く国譲りをしたわけですが、それに反対して天津神の軍と戦いつつ諏訪まで追われて来たわけです。
その祖先は、天を追われた怨嗟を持つ素盞嗚命ですし、天津神の子孫に当たる朝廷に喜んで従うとは思えません。
名前は勅願殿とし、天皇が祈祷する場所を設けておりますよと、朝廷に従う体裁を整えているのだと私は考えています。

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これは神楽殿です。
この太鼓の皮は継ぎ目なしの一枚革で、日本最大のものだそうです。

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左側の真っ黒に見える大太鼓は江戸時代のもので、現在は大晦日の晩にのみ打ち鳴らされるそうです。
このような吹きさらしに近い場所に江戸時代からある太鼓が、年に一度とは言えちゃんと打ち鳴らされる事自体がとても不思議ですよね。
真っ黒に見えますが、胴にはちゃんと竜神が描かれています。
右手前のきれいな太鼓は、後継ぎとなるべく新たに作られたものだそうです。