連結器

10063001機関車、客車、貨車など、鉄道の車両をつなぎ合わせるために、連結器は必要不可欠です。
写真の黒い連結器は「自動連結器」と言って、連結・解放が簡単なので、繋ぎ替えの多い「貨車」や機関車(SL、電気機関車、ディーゼル機関車)も殆どがこの連結器を装備しています。



とは言え、この自動連結器も万能ではありません。
構造上どうしても連結器同士に隙間が出来るため、加速減速の度に音や振動が発生します。
10063002頻繁に加速減速を繰り返す列車には、連結器に隙間が無い「密着連結器」が使われます。
音や振動も無く乗り心地が良いので、今の電車や気動車はこちらが主流です。
ただ、連結の際の衝撃があるので、そのための緩衝装置が必要です。
写真は小海線のキハ110系です。
10063003こちらはお馴染みのハイブリッド車両、キハE200で、連結器はキハ110系と同じ密着連結器です。
連結器の形が同じなので物理的には連結できますが、制御システムが違うので統一制御での運転は出来ません。
どちらか片方を動力を使わない「付随車」とし、別の片方だけの動力で牽引して走る事は可能ですが、あくまでも技術的に可能というだけで、そういう運用はされていません。
一番上の写真は保線用の機関車です。
便宜上「機関車」と書いていますが、法律的には車両ではなく「工作機械」に分類されるので、JRの運転士の資格が無い保線作業員が走らせる事が出来ます。

連結器は他にもいろいろな方式がありますが、日本の一般鉄道ではこの2種類と、両方の良いところを合わせたような「密着自動連結器」を加えた3種類が殆どでしょう。
固定編成用の棒連結器というのもありますが、車両検査や修理などの他は切り離す事が無いので、一般的な連結器とは違います。