写真をクリエイティブに操る

11021401「MdN」3月号の特集です。
サブタイトルの「写真は撮影したあとが勝負!」とか・・
「どんな写真も作品に生まれ変わる!」ってのが気になりまして・・(笑



私のようなへっぽこ写真を、何とか見られるようにするっていう意味も一部にはあるようですが、実はそんな事じゃなく、もっとクリエイティブな作品を創るという深い意味が・・
11021402付録CDは「写真素材107点」です。
素材集の写真って、一般的にあまり使いやすいとは言えないのが多いですよね。
収録写真は結構クオリティーが高く、加工して作品を作るための素材として使えそうです。
11021403一般に、写真家は自分の表現を高めるために画質や色味を整える程度という人が多いですよね。
オリジナルプリント第一主義って感じの人も居ます。
最近は写真家にもデジタル処理でのレタッチをする人は増えていますが・・
ここからは MdN の記事とは直接関係ありません。
写真家とは逆に、デザイナーは写真をいじりたがる傾向が強いです。
いや、写真家の意向を無視して、という意味じゃないですよ。
そのデザインに何が求められているかによるわけです。

例えば、ある写真家の作品集を出す場合・・内部のページは、トリミングはもちろん、トーンなども写真家のオリジナルを尊重するのが普通です。

でも、表紙はどうでしょう?
表紙にさえ、トリミングは一切認めない、地色は白か黒以外許さない、書名は写真に重ねてはならない、カラー文字は不可、なんて写真家も居ます。
表紙まで自分(ひとり)の作品だと考えるのでしょう。
まあ、気持ちは分からなくはありません。
でも・・表紙は写真家とデザイナーの合作と考えてくれるなら、実際とても良い表紙が出来る可能性があります。
その方が、その写真家の個性を強調できるかも知れないし、魅力を引き出せるかも知れない・・もちろん、あくまでも可能性の話ですがね。

写真家に限らず、画家でも彫刻家でも、もちろんデザイナーでも、自分の作品に拘らなければ生きていけない世界ですが、あまりに「自分に」拘り過ぎると世界を縮めてしまうこともある。
心しなければならないことですね。

“写真をクリエイティブに操る” への7件の返信

  1. 知り合いのカメラマンが日本橋から諏訪まで甲州街道を徒歩で写真を撮りながら歩いたんです。写真展をやり、写真集を出したいとの事で相談に乗っています。色々と工夫しないと売れそうに無いテーマなのでね。厳選しても200点にもなってしまうから、その時に写真をトリミングして云々という話をしたんですよ。そうしたら「トリミングは無しで」みたいな事を言われてしまいました。カメラマンは作品第一だから仕方ないけれど、こうなると紙面構成とか制約が多くなってしまい、出来ない事が多くなってしまうんですよ。
    沢山の人に見てもらい、売れて採算が取れるようにするには、いかに購入してもらえるかの工夫が大事だと思うのですけれどね〜。
    自分で撮った写真は作品という視点がまったく無くて、より良く見せるために加工して初めて作品的な見方が出来るようになるんですが、写真家は違うんでしょうね。

  2. flipperさん、いらっしゃい。
    多分そういう経験をしているのではないかと思っていました。
    残念なことに、そういう写真家の方は多いですよね。
    写真展は、とことんオリジナルプリントに拘るなど、写真家の自由にやるべきだと思います。
    それでも、この写真の次にあの写真は変だとか、こっちの写真がいいとか、順番だけでも時系列の
    通りには行かないし、飽きさせない工夫を写真家自身もするはずでしょ。
    出版物はねぇ・・時系列どころの問題じゃなくて、淡々と同じ大きさの写真を見せられると、それ
    だけで飽きちゃうんですよね。
    それでも飽きさせないくらい写真が魅力的なら・・なんて事を言ったら絶対怒るよね。(笑
    どんな写真が見開きの対のページに来るかとか、ページのどちら側に配置するか、綴じが入っても
    見開き裁ち落としの大きさが欲しいとか、ページ構成によっては、どうしても余白の調整をしつつ
    最小限のトリミングが必要な場合もありますからね。
    まあ、基本的に「トリミング無し」でやってみて、写真集全体の構成から「このページだけは、
    デザイナーとしてはこうしたい」というカンプでも見せて、相手が承知するかどうかってことに
    なるのかなぁ・・全体の中から数ページ・・そのくらいしか方法はなさそうですね。
    後は、表紙ですね。
    表紙だけは「デザイナーの言うことを聞け」と言いたいですね。
    それでも拒否されたら、こいつはデザイナーを必要としていないんだと割り切るしかないなぁ。

  3. flipperさん。
    あと、もう一つ。
    デザイン料とかコーディネート料はいただけるんですか?
    正規(妥当な)の金額をいただけるなら、割りきって出来る範囲でやるのもアリ。
    もし、お友達価格とかなら「協力してやるんだから、少しは俺の意見も聞け」と言っちゃうのも
    ありだと思います。(相手との関係によるけどね)
    「俺はデザイナーとして、良い写真集にしたいんだ」と納得させられるか、です。
    「売れるようにしてやるから、表紙は任せろ」とか、強く出るのもアリかも。
    それで「よく分かった。頼む」なんて言われちゃうと、それはそれで大変だけど・・(笑

  4. まだ流動的なんですよ。
    印刷の見積もりとか出したら300万円超えたし。
    (200ページ超えたらなりますよね〜)
    自費出版は無理かもと考えたらしく、
    出版社に持ち込んでみようかなという事になっています。
    そうなると写真はガンガントリミングされちゃいますよね。
    200点入れたいなら1ページに4〜5点くらい入れないと
    無理だと思うって話したんですけれどね。
    写真中心の内容では無くて、
    甲州街道の紹介的な本になってしまうでしょうけれど。
    徒歩で甲州街道を歩く人って結構いるらしいので
    その人たち向けのガイドブックの方が良いような気がするんですけれどね。

  5. flipperさん。
    なるほど。
    出版社に持ち込むなら、写真の選択もトリミングも覚悟しなければならないですね。
    大体、写真を200点も載せるのは先ず無理だと思うなぁ。
    仮にガイドブック的にするとしても、そうなると文章が必要だし・・
    出版不況だし、余程売れそうな企画でないと難しいだろうなぁ。
    思い切って、電子書籍にするという手もありますね。
    72dpiの低解像度の写真で、ダイジェスト版を作って無料配布するんです。
    もちろん、高解像度の有料版を先に作っておいて、ダイジェストで気に入った人は有料版を
    買う・・そういう方法がいいみたいですよ。
    もちろん印刷された写真集のような値段は無理だけど、元手が安く済みますからね。
    有料版の方も、写真が200点じゃ多すぎるから、上下巻や、1.2.3.4.とかに分けるといいかも。
    手軽に買える値段(ワンコイン500円とか)にするのがポイントかな?

  6. 電子書籍ね。
    一応ネットで云々は話したんですよ。
    でも写真展をやる場合、ギャラリーの条件って未発表の写真という事らしく、
    写真展前には出せないんだそうです。(どこのギャラリーでやるんだか?)
    どちらにしても写真の被写体になったお寺や商家などへ連絡して
    許可をもらわないとならないとかの話もしていたので
    まだしばらく先になりそうです。
    電子書籍の件は頭に入れておきます。

  7. flipperさん。
    写真展って、個展じゃなくてギャラリーの企画展に応募するってことだったのか・・ニコン
    フォトサロンとか・・そういうのに。
    それだと、トリミングの要求はないとしても、写真の選択は厳しいかも。
    そうすると、まずはそっちが先決ですね。

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