うだつ

11060104日本家屋の一階と二階の屋根の間に、張り出すように取り付けられた壁のような物です。
元来、町家が密集する地域で、隣家からの延焼を避けるための防火壁だったそうです。
ですから、木造板張りの家でも、うだつだけは土壁で作られています。



江戸時代中期ころからは装飾としての意味が強くなり、商家では、その財力を示すために手の込んだうだつを競うように上げたということです。
写真は上田市柳町で撮ったものですが、宿場町はさすがに古い商家が並んでいることもあり、立派なうだつを見ることが出来ます。
もちろん宿場に限ったことではないので、思いがけないところで見ることもあります。
お住いの地域で、探してみるのも面白いですね。

うだつを上げるには結構な資金が必要だったので「うだつが上がらない」という慣用句(出世しない、生活が向上しない、見栄えがしないという意味)の語源になったと言われています。

“うだつ” への2件の返信

  1. むかし卯建さんという方がいて、
    その頃は悪い意味でしか知らなかったのですが、
    色々と詳しく説明をしてくれたんです。
    当時、ものすごく感心した記憶があります。

  2. flipperさん、いらっしゃい。
    珍しい名字ですね。
    悪い意味・・確かに「うだつが上がらない」とは言いますが「うだつが上がる」というのを
    聞いたことはありませんね。

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