干し葡萄でワイン?

05120601最近は「レーズン」と呼ぶことの方が多いですね。
でも、この房のままのは、正に「干し葡萄」という感じではないですか。(笑
余所へおじゃましたときに出していただいた物なので詳しいことは分かりませんが、味は普通の市販のレーズンよりあっさりした感じです。自然の甘さというのでしょうか。

そう言えば、市販のレーズンって、手で持ったときに油っこいでしょう。あれは表面にオイルが塗ってあるからです。「輸送中に粒同志がくっついて固まるのを防ぐため」だという事です。
レーズンは葡萄の粒を取ってから熱をかけて乾燥させます。この房のままの干し葡萄も、房ごと木から取って熱乾燥させた物でしょう。
でも、ちょっと珍しくていい感じですよね。

木になったまま凍って乾燥した葡萄を原料に、ドイツでは「アイス・ヴァイン」というとても甘いワインを作ります。
単純に言えば干し葡萄のワインみたいな物ですね。

では、干し葡萄でワインは作れるのでしょうか?
残念ながらそれは無理。オイルを塗ってありますからね。
葡萄は自前の酵母を持っていて、葡萄だけで勝手に発酵してアルコールになってしまう唯一の果物です。
レーズンにオイルを塗る理由のもう一つは「勝手に酒になっては困るから」です。倉庫の中で勝手に酒が出来てしまったとしても、それは「密造酒」として法律に触れるからなんですね。

ついでにもう一つ。
果実酒というのがありますね。梅酒とか林檎酒とか、果物をホワイトリカーに入れて味と香りを付けた物です。
その場合は自分でアルコールを造るわけではないですから、一般家庭で自由に作る事が出来ます。
ただし「葡萄を入れたらダメ」なんです。
40度のホワイトリカーの中の葡萄がほんの少しでもアルコールになる可能性があるからです。バカな法律ですね。

“干し葡萄でワイン?” への4件の返信

  1. へ〜、ぶどうの果実酒は無いって事ですね。
    勉強になりました。
    房付きの干しぶどうって何だかとても美味しそう。
    でも輸送の体積を減らせないから割高になりそうですね。
    熱乾燥させるのでは自宅ではできないのかな?
    干し柿みたいにはいかないのか〜。

  2. exifさん、いらっしゃい。
    中東だか黒海沿岸だか忘れましたが、コンクリートブロックを積んだような「レーズン小屋」があって、
    その中に収穫した葡萄をぶら下げて乾燥させるという製法があると聞いたことがあります。
    日本では、ただぶら下げただけでは無理かも知れませんね。

  3. 房ごと干し葡萄。
    先月、登美の丘ワイナリーのショップ(リオンセラーでなく観光土産も売っているところ)で見ましたよ。値段忘れてしまいましたが袋入りで3けたでした。
    店内で貴腐ワインを飲んでいる人も(有料試飲)。はちみつのようにあまい、とききますがのんでみたことはありません。とっても高価。

  4. mayumiさん、いらっしゃい。
    登美の丘にありましたか。
    今度行ってみます。
    やっぱり、ちょっと高そうですね。(笑
    貴腐ワインは少しだけ飲んだことがありますけど、ホントに甘いです。
    昔、ヨーロッパには砂糖がなかったから、こういう甘い飲み物が珍重されたのですね。

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