秋も深まり、朝晩はかなり気温が下がるようになってきました。
まだ霜は降りませんが、野原の色も緑から黄色、そして茶色へと変わりつつあります。
地面近くの緑の葉の上で日光浴をしている小さな蝶が居ました。
ベニシジミです。
風の当たりにくい日溜まりを選んで、陽の光に背中を向けてじっとしています。
この蝶は冬を越せません。
間もなく卵を産んで、卵から孵った幼虫が冬を越します。
幼虫が冬を越すと言うと「オオムラサキ」を思い出しますが、ベニシジミの場合はちょっと違います。オオムラサキは一つの個体がほぼ1年生きる、つまり1年で1世代というサイクルなんです。ところがシジミチョウは1年の間に2〜6世代も世代交代をするんです。
その地域の気温によりますが、一つの個体は2ヶ月から半年くらいしか生きられないのです。
モンシロチョウも同じように1年に何世代かの世代交代があります。ただし越冬は幼虫ではなくて卵ですけれど。
来年の春、このベニシジミの子供たちが無事に空を舞うことが出来るよう祈りましょう。
参考サイト→「ベニシジミ」
オオムラサキって長生きなんですね。
普通は1年で何世代も交代するものだと思っていました。
しかし、幼虫で冬を過ごすのは、かなり厳しいと思うのですが…。
出来たら、サナギあたりが楽だよって教えてあげたい。
exifさん、いらっしゃい。
蝶は古くから居る昆虫で、恐竜の化石と同じ地層からオオムラサキと同種と思われる蝶の化石も
発見されているそうです。
そんな昔から延々と繰り返され受け継がれてきた生態なので、彼等にとっては今の越冬方法が
良い理由があるのかも知れません。
まあ、私も「幼虫で越冬」は辛そうだと思いますけど。(笑