風林火山・甲府の街を馬で

大河ドラマ「風林火山」は7日から始まったようです。
「ようです」と言うのは新聞に出ていたからで番組自体は見ていません。特に主義主張があって見ないわけではないのですが、普段からテレビはあまり見ないし、興味が湧かないんですよね。
そのうちに何かの拍子に見ることはあるかも知れませんが。

写真は北杜市内でのロケ中にこっそり撮った俳優の誰か・・ではなくて・・20年くらい前に信玄公祭に出た私（役は土屋右衛門尉昌次）です。（笑
信玄公祭と言うと観光指向のお祭りで、俳優が信玄役をやる甲州軍団出陣がメインです。
各部隊に足軽も大勢居て、大将の馬のくつわをちゃんと引いてくれます。だから本人が馬に乗れる必要はないわけで、企業の社長とか自治体の偉いさんが大将になってますよね。

それとは別に昔から武田神社の例大祭として伝わる「武田二十四将騎馬行列」というのがあり、私が出たのはそちらです。
今は一般参加を募集して乗馬クラブの人が世話をしてくれるので馬に乗れない人でも出られるんですが、昔は馬に乗った侍大将だけのパレードでお供は居ませんでした。
つまり自分で馬を操れないと出られなかったんです。
で・・くまぱぱは乗れるのかって？・・見くびってもらったら困りますねぇ。あははは・・当然。当然じゃないですか。
だから依頼が来たんです。え〜立候補じゃないですよ〜依頼があって出たんですってば。（笑

乗馬は八ヶ岳に来てから覚えたんですが、何しろお尻の皮がむけるほど練習しましたからね。
その辺の詳しいことは、北杜市アルファブログ “Hokuto In Our Time”に火曜日の記事「進め！第８騎兵隊」として書きましたから、そちらをご覧ください。

騎馬行列は武田神社を出発して甲府駅。平和通り、新平和通りを遠光寺で曲がって遊亀公園で昼食。午後は舞鶴城公園（甲府城趾）経由で武田神社までというコースでした。
まあ、何事もなければそれほど遠いコースではありません。でも甲府の街中ですからね。
人も多いし、行列の通るときだけは警察が車を停めますが反対車線は普通に走っているし、場所によっては馬に乗ったまま待たされることもあります。

馬の性格にもよりますが、神経質になっている馬はじっと待たせているのが結構難しいんです。
ちょっとした物音に驚いて一気に1m以上横っ飛びしたり、後ろ足で立ち上がってしまったり・・（汗
まあ、ホントはちょっと走らせてやれば落ち着くんですけど、行列なもんですから信玄公を追い越して行っちゃうわけには行きません。（笑

帰り道ではついに我慢できなくなりまして・・私を含めた何人かの騎馬武者はわざと遅れがちに行きました。
前の方に空きスペースを作った訳です。
交差点では警察官が車を止めて居るんですが、交通量の多い大きな交差点ではずっと止めっぱなしというわけには行きません。
私たちの前が長く空いていたので、そこで車を通しました。
「しめしめ、これで距離は確保できたね・・」（笑

警察官が再び車を止めて、私たちに進むように手を振ります。
「ハーッ！」
かけ声と共に駆け足で大通りを渡り、前を行く行列に追いつきます。ほんの数十m、数秒間の疾走ですがね。
沿道からは「かっこいい〜」の声が。

後にも前にも、甲府の街中を騎馬武者が疾走したのはこの時だけじゃないかな。
別に怒られることもなかったですよ。まあ、昔は大らかだったということでしょう。
・・・ここだけの話し、翌年からは声がかからなくなりましたけどね。（爆
今は一般公募になったそうですから、こんなことするやつも居ないでしょうね。