八ヶ岳美術館は、原村出身の彫刻家清水多嘉示(しみずたかし・1897〜1981)のブロンズ像を中心とした作品を収蔵し、常設展示しています。
館内だけでなく、屋外にも一部の作品があります。
この写真は、1951年、上野公園広場の彫刻コンクールで1位になった「みどりのリズム」・・清水多嘉示の代表作といってもいいかも知れません。
ブロンズ像は鋳型で造られるので、同じ作品が日本のあちこちに置かれています。
この裸婦像も、私の好きな作品の一つです。
この他にも数点の作品が屋外に展示されています。
別に、小さなブロンズの作品が並ぶ林間の道があります。
これらは、清水多嘉示の作品ではないようですが・・
若い作家のようですし、作風があまりにも違います。
大勢の作品が集まっているようです。
結構面白い作品もありますよ。
これなどは、造形力もあるし、なかなか良い作品だと思います。
これらの作品群は、原村の小中学生の作品だということです。
こんな説明板が建てられていました。
「郷土の彫刻家清水多嘉示を生んだこの原村の地に、再び芸術の芽が萌えんことを願い、小中学生の手による彫刻作品を村費で鋳造し、設置することになったものです。」とあります。
素晴らしい。
その土地出身の芸術家や文学者を郷土の偉人として記念館を作ったりするのは、割と多くの自治体でやっていることです。
でも、その後に続く子どもたちを「芽が萌えんことを願い」育てようと、こういう事を考えて、実行して、今も続けている。
それは本当に賞賛されることだと思います。
八ヶ岳美術館には何回か行っていますが、いつもあまり時間が無く、屋外の作品をゆっくり見る機会がありませんでした。
この間の「内田百音墨画展」の際に、思い切って時間を確保して行ったのが良かったです。
公式サイト→「原村歴史民俗資料館 八ヶ岳美術館」
参考サイト→「清水多嘉示 – Wikipedia」
八ヶ岳美術館は「八ヶ岳ミュージアムリング」の会員です。
作家の作品はともかくとして、
小中学生の作品をブロンズにするってのはすごいですね。
長く続けてほしいです。
その子供が作家にならなかったとしても
ここに戻って来て作品を見る事が出来るって素晴らしい。
flipperさん、いらっしゃい。
清水多嘉示の作品を見ていると、同じ信州出身の彫刻家荻原碌山を思い出すんですよね。
清水多嘉示の方がずっと長生きしたため、作品自体は角が取れた感じですけれど。
小中学生の作品を鋳造して展示というのはいいですよね。
子どもたちに、こういう場を与えることを考えた原村の大人たちの気持ちが嬉しいです。