フィッシュカービング

09060101一応ヤマメのつもりです。
生まれて初めて作ったフィッシュカービングです。
台座の裏に「1955.4.18」とありますから、もう14年も前ですね。

当時、バードカービングは既に何体か作っていて、何か他のものをと考えていたところで、たまたま雑誌に出ていたフィッシュカービングをやってみたわけです。
09060102雑誌ではバードカービングと同じジェルトン材を使うと書かれていましたが、ジェルトンは高いし、魚は長さがあるので鳥に比べて材料が無駄に必要なんですよね。
そこで、模型飛行機などに使うバルサ材・・それでも厚みがあるのは高いので、6mm程の板を数枚貼り合わせて厚みを出しました。
要するに自家製集成材ですね。(笑
バルサ材なので削るのは簡単ですが、うっかりすると削りすぎてしまいます。
ナイフとサンドペーパーを併用して慎重に整形していきます。
初心者なので、難しいポーズは避けて、水中にゆったり佇む姿にしました。
動きのないポーズですが、顔だけは精悍な印象に仕上げたつもりです。

形が出来たら、透明アクリルニスを染み込ませるように塗り、細かいペーパーをかけて表面を滑らかにします。
大体10回くらい繰り返してツルツルの状態にし、それから彩色にかかります。
リキテックスを薄めに溶いて、何度も塗り重ねるようにして複雑な色と陰影を出していきます。
エアブラシは使わず、全て筆による手彩色です。
エアブラシを使うと、滑らかなグラデーションには仕上がりますが、野生の生き物はそんなに単純な表面をしていません。

最後の仕上げは、魚体の「ヌメリ」です。
魚の表面は単に水に濡れているだけでなく、独特のヌメリがありますが、その感じを出さなければ完成とは言えません。
透明アクリルニスを何度も重ね塗りしてその感じを出すわけですが、途中で少し色を加えたニスを塗ったり、わざと生乾きのうちに塗り重ねて凹凸を付けたり、ドライヤーで完全に乾かしてみたり・・その辺は状態を見ながら感覚的に判断していきます。

写真を見て、どうでしょう・・子供のころ「マスのつかみ獲り」をしたときに、魚に触れながらもスルッと逃げられてしまった・・あのヌルリとした感触を思い出していただけたら、このフィッシュカービングは成功なんですが。

“フィッシュカービング” への1件の返信

  1. フィッシュカービング・2

    自作のフィッシュカービングです。最初の「フィッシュカービング」はヤマメで全長20cm程だったので、2作目は大物が欲しくなり、全長50cmのサ

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