囲炉裏の火が燃える古民家

05100801小淵沢にある国指定の重要文化財「平田家住宅」です。
ここはがんまるウォークの時に、小淵沢の民話「がんまるさん」の語りが行われた場所です。

元は松向(しょうこう)村(現在の小淵沢町松向)の庄屋をしていた家で、現在は小淵沢町民俗資料館の隣地に移築保存されています。
建築された時期についての文献は残っていないそうですが、工法や仕上げの特徴などから江戸時代中前期の建築とされています。
藁葺きの大きな入母屋造りの屋根で、広い土間があります。土間を挟んで居室の反対側に馬屋があります。一つ屋根の下で、いつでも目の届く所に馬を繋いでいたという事です。土間が広いのは、庄屋の家なので、住民のもめ事の裁定や罪人の裁きをする白砂(しらす)として使われたためと言われています。
詳しい情報はこちらを→「平田家住宅


05100802居室に上がることも出来ますし、たくさんの農具や生活用品も見ることが出来ます。
庄屋とは言え農民ですから、身分の高い貴族や武家の屋敷のような高級感や贅沢品はありません。それだからこそリアルに昔の生活が感じられます。

ここの一番すごい所は、土間にある囲炉裏に「実際に火を焚いている」事です。
重要文化財等と言うと、何よりも火災を恐れて必要以上に火気を避けるものなんですが、ここではイミテーションでない本物の薪が燃えていました。
この火を見ていると、昔の住人がここで暖を取り、煮炊きをしていた姿が目の前に浮かんでくるようです。
05100803火を焚くことの実質的なメリットは、柱や梁、そして屋根材が煙で燻されることです。
長い間囲炉裏の煙で燻され真っ黒になった柱や梁は丈夫で、簡単に傷むことはありません。藁葺きの屋根も内側から燻されることで、耐水性を増し長持ちするんです。
入母屋造りの屋根は、煙を上手く内部に廻してから排煙する仕組みになっているのだそうです。
是非一度行ってみてください。

“囲炉裏の火が燃える古民家” への2件の返信

  1. >ここの一番すごい所は、土間にある囲炉裏に「実際に火を焚いている」事です。
    囲炉裏って本当に炎が綺麗ですね。でもそうですね、重要文化財!!普通はつけませんね!
    この炎は本当に綺麗です。炎が生きてるようで。柱がいい色になるまで何年かかるんでしょうね!時代を感じます。

  2. ASさん、いらっしゃい。
    火があってこその囲炉裏だと思うのですが、普通は燃やさないですね。
    重文ですからね、、、(汗
    この囲炉裏が土間にあるからというのも理由の一つでしょう。
    流石に座敷に囲炉裏があったら燃やせないですね。
    それと、職員の方が必ず付いているようですから。

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