水の流れ

09101201八ヶ岳は湧水の多い所です。
車では気付きにくいですが、ちょっと歩いてみてください。
水音が聞こえるポイントが、思ったより多いことに驚くでしょう。

この小川は割と水量がありますね。
陽射しに、水底の石が輝いているようです。
09101202道路脇を離れて山に入っていくと、水路は狭くなりました。
傾斜があるので、段になって流れています。
水音が大きくなってきました。
09101203お馴染みの三分一湧水です。
石組みの大きな升に水源からの水が流れ込み、3つの方向へ分けられる、所謂「分水升」ですが、平等に分配する必要から考案された構造です。
09101204戦国時代の名将、武田信玄の指図で作られたと云われています。
年間を通じ、水量は1日8,500トン、水温は10度を維持しているそうです。
09101205水源は、浅い池のようになっています。
石の下や、石と石の隙間から水が湧き出ています。
写真のように、露出した石の表面から滴り落ちている所もあります。
とても8,500トンもの水が湧き出す場所には見えないのですが、良く見ると水面のあちこちに水底からわき上がる水の盛り上がりが分かります。
八ヶ岳南麓の多くの湧水の一つですが、その一つだけでも、これだけの水量が殆ど変化せず昔から流れ続けているのですから、八ヶ岳の広大な森林が持つ保水量は相当なものなのでしょうね。