コッペパン給食

10080201昭和30年代頃の学校給食風のセットです。
須玉の「おいしい学校」にある「和食・古宮」で人気のメニューです。
昨日の記事「近くて懐かしい昭和展」と直接関係はありませんが・・(笑



シチュー、コロッケ、野菜サラダ、ほうれん草のごま和え、ポテトサラダ、コッペパン、牛乳、ゼリーという献立ですが、アルミの器と先割れスプーンで、うまく昔の給食の雰囲気を出しています。
ただ・・昔の給食の再現ではないという事は理解しておく必要があります。

昔は衛生状態が今程は良く無かったですから、生野菜を給食に出すという事は決して無く、野菜は必ず茹でたり煮たりされていたはずです。
ポテトサラダは火を通していますから「あり」ですが、もしもキュウリが生で入っていたら、それは「ばつ」です。

次に・・ジャガイモを茹でて、つぶして、整形して、小麦粉を付け、卵を付け、パン粉を付けて、更に揚げる・・そんな手間のかかるコロッケが給食で出ることはありませんでしたね。
せいぜい、ジャガイモの唐揚げか、ジャガイモをカレー粉で味付けして炒めたものとか・・そんな所でしょう。

全体の栄養バランスとして・・メインのおかずにジャガイモを使っている場合、組み合わせとしてポテトサラダは無いでしょう。
更にジャガイモのシチューでは炭水化物が多過ぎで、シチューに肉がほんの少〜ししか入っていないので、タンパク質が絶対的に不足しています。
昔の給食にこだわるなら、コロッケの代わりに鯨の立田揚げ、ポテトサラダの代わりにヒジキと竹輪の煮物にでもすれば、栄養バランスがぐっと良くなりますね。
まあ、クジラは今では貴重品ですから、鶏肉か豚肉で代用しても良いと思いますが・・(笑

デザートはゼリーではなく、リンゴ4分の1カットとかの方がリアルです。
パンは昔のコッペパンに比べて、柔らかくてしっとりしていて、ずっと美味しかったです。
それでも、銀紙に包まれたマーガリンか、小さなビニール袋に入ったジャムくらいは付けて欲しいものです。

牛乳については賛否の分かれる所ですが、店で出すメニューとしてはこれで良いでしょう。
私は横浜市だったので、かなり遅くまで脱脂粉乳(ミルク)でしたよ。
小学5年6年になって、ようやく週に1回だけ瓶入り牛乳が出るようになったんです。
何故「横浜だったから遅くまで脱脂粉乳」だったかと言うと「ララ物資」の荷揚港が横浜だったからでしょう。
全国に先駆けて給食に脱脂粉乳が出され、日本が復興してララ物資の量が減ってからも、港に近かった(全国に輸送する必要が無かった)ために給食に出し続けられたのだと考えられます。

何はともあれ、ちょっと懐かしい気分に浸りながらのランチでした。
お値段は1,050円です。
妥当な額だと思いますが、私が小学生だった頃の給食費は、1ヶ月分でそのくらいだった・・いや、これは比べても意味がありませんけれど。(笑

公式サイト→「おいしい学校

“コッペパン給食” への2件の返信

  1. 確かにポテトばかりですね。
    しかし、生野菜が出ていないとは気が付きませんでした。
    脱脂粉乳がいつまでだったかは覚えていませんが、まずかったです。
    このまえダイエットのために買って試してみましたが、
    やはり不味かったので、基本嫌いなんだろうな。
    このように給食を出すサービスをしているお店は
    最近見る事が多くなってしましたが、行った事はありません。
    私の感覚では、この内容で1050円は高いかな。
    観光地価格なのでしょうかね?
    給食って冠が付かない場合、最近のオフィス街では600円くらいかな〜。
    もちろん食材の品質もあるので、一概には言えませんけれど。

  2. flipperさん、いらっしゃい。
    妻が栄養士なので、学校給食では、生ものは「海産物に限らず」出さないのが基本だそうです。
    まあ、ここの場合は、明治、大正、昭和の木造校舎が保存されている、その一角のレストランで、
    あくまでも「昔の給食風」のランチメニューの一つですから、これでOKでしょう。
    値段は、確かに観光料金です。(笑
    この辺でも、地元の人向けの食堂ならもっと安いですが、そういう店では「昔の給食風」なんて
    メニューは作らないでしょう。

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