ろーかるでざいんのおと

11040103信州発ローカルデザイン」を読んで以来、気になっていました。
私の思考の重要な部分を占めつつあります。
「KURA」でも、その定義を引用していた鈴木輝隆教授の著書です。



「田舎(ローカル)の町を歩くのが好き」という著者が、全国各地を歩いて出会った人や町について、月刊「林業知識」に連載していた「まちが面白い ひとが面白い」を基に出版した本です。
サブタイトルは「田舎意匠帳」「あのひとが面白い あのまちが面白い」です。
ニュースキャスターの故筑紫哲也さんと、グラフィックデザイナーの原研哉さんが、巻頭に推薦文を寄せています。

日本各地のいろいろな人や事や町が紹介されていて、特に、その「人」がとても個性的で魅力的で、いつの間にか引き込まれるように読んでしまいました。
私はたまたまデザイナーの端くれでしたが、デザインの素養がどうのという問題ではなく、自分の住む地域のことを少しでも考えている人間であれば、これは是非読んでみるべき本です。

「KURA」で「ローカルデザインの定義」として引用していた著者の言葉を、私も改めて引用させていただきます。

「ローカルデザイン」とは単に風景やモノの形態デザイン論をさすのではなく、とかく過疎地、僻地と括られ、活力も衰えがちな条件不利地域で、暮らしを豊かにする人々の自然観、創意工夫や格闘、ユーモア、そしてそこから生まれたプロダクツの中に自ずと立ち現れてくる力強い「地域個性の凝集・表出作用」と思っていただきたい。