インターネット社会の希望

これはインターネットに関する私の基本的な考え方なので、反論のある方もいらっしゃるでしょうが、出来れば皆さんもよく考えていただきたいのです。
先ず、私のペンション仲間でありMacの先輩でもあるgoshuさんが「へたっぴセロ弾きの雑記帳: 囲い込む」で述べて居られる事を引用させていただきます。

昔、インターネットが普及して行くときに考えられていたことが次々と裏切られているのが現実です。インターネットが普及して未来はどうなるか、国境を越え,様々な差別の垣根を越えて人が個人としてつながると言う希望があったのです。

「全ての人が自分の望む全ての情報に自由に到達出来る事」それがインターネットの基本理念だと思うのです。違法なものは除くとしても、それ以外の要因で情報への到達に制限を与える事はインターネットの基本に反する行為であると言えます。
元々軍事目的だったものに理想を語るなとか、現実はそうはいかないとか、そういう人は自由に立ち去ってください。夢も希望も持ち続けたい人には続きを読んで欲しいと思います。

世の中には資本の原理も存在しますので、大手ネットサービス業者には「他社への優位性」を確立するために、出来る限り「自社ネット内での完結」を目指そうとします。
自社の利用ユーザーを増やし、あらゆる情報を自社のネット内に存在させる事で自社ユーザーの利便性を上げる事。それでユーザーが便利になるのは良い事だし、その点で他社より良いサービスを提供する会社が伸びるのは自然な事です。でもそれも度を超すと「囲い込み」と言われる状態が発生します。

最近私は「くまぶろへリンクをしたいのだがやり方が分からない」という相談を、ほぼ同時に2人のブログオーナーから受けました。私が利用しているTypePadの場合は「タイプリスト」と呼ばれるリストにリンクしたい相手のURLを入れるだけで簡単に出来るので、他社のサービスも同じようなものだと思っていたのですが、どうやらそうではないらしいのです。
ぶっちゃけた話、2人ともエキサイトブログなんですけど、同じエキサイトを利用しているブログへはTypePadと同じように簡単にリンク出来るそうなのですが、どうやってもエキサイト以外にリンク出来ないし全くやり方が分からないと言うのです。

私もエキサイトの方法は知りませんから詳しい友人に訊いた所、エキサイト以外へリンクする場合はメモ帳という機能を使ってHTMLタグを打ち込まなければならない事が分かりました。結局コピペすればよい状態で私がタグを打って送ったので、めでたくリンクしていただけましたけど。(笑
ユーザーやビジターが自社ネットから外へ出難いような仕組みをしっかり作ってある訳です。「ブログはHTML等の難しい技術が無くても誰でも簡単に作れて、多くのブロガーと情報交換やコミュニケーションが出来ます。」と誘っておいて「外部リンクなんて難しい事はしなくても同じエキサイトのブログだけで全ての情報が揃いますよ。」と来る訳です。これはホンの些細な一例ですが、これこそが正に「囲い込み」なんです。

決してエキサイトだけを批判している訳ではありませんので、その点は理解しておいて欲しいのですが、Yahoo、楽天、その他数え上げればたくさんのネット大手が同じような事、又はそれ以上の事をやっている事を知ってください。
日本最大の通販サイト「楽天市場」へ出展をしている店は、他に自分の店のサイトを持っていても一切リンクが認められていません。自社サイトへさえリンク出来ないのです。しかしそれは契約として違法でも何でもありません。(内心は「ケチな事するな」と言いたいですが、、)
goshuさんが書いている旅行代理店でも同じです。楽天トラベルと旅の窓口が統合されたことから楽天トラベルは今や独占的とも言えるネット上の旅行代理店になりました。「楽天トラベルに載っていない宿泊施設はこの世に存在しない」という錯覚を一般ユーザーに与える事が彼等の目指す所でしょう。

要は、インターネットを利用する全ての人が「そういう事実を知る」事が大切なんです。
自分が今利用している会社のネットが100%ではない事。
その外には自分の知らない情報がたくさん存在している事。
そして本当に価値のあるものが外にあるかも知れない事。
概念としては誰でも分かっていると思います。私も常にこんな事を考えている訳ではありません。でも折ある毎に忘れないように気を付けている事なんです。
それらを知り、彼等(?)の思うツボにはまらないようにすることが、インターネット社会を成熟した希望のあるものにしていくと思います。
長々とスミマセンでした。

“インターネット社会の希望” への14件の返信

  1. いや〜、勉強になります。
    ハイ! 私エキサイトです。満足してます。タダですしね(笑)  情報は自分でつかもう!ですね。
    それにしても、日本の電磁波についての遅れはほんとびっくりですよ! 先日直接半導体の第一人者の博士とお話し出来てびっくりしております。ハイ。

  2. 考えなくちゃいけないことですよね、こういう事って。
    歴史の考え方として、昔は「資料にない(出てこない)から存在しない」という考え方から、「日常的なこと(当たり前)だから資料に書いてない」という考え方に変ったのを覚えています。朝ごはんを食べたとか、トイレに行ったとは書いてないのですよね、当たり前ですから(^-^)
    それと同じで、それだけを見て他には何も存在しないと思ってしまうことは、非常に怖いことです。
    自分のアンテナは常に多方面に向けて情報を収集せねば!と思いました。
    為になりました(^-^)

  3. くまぱぱさん、その節はありがとうございました!つまり、私も同じ事を考えていました。囲い込みは存在するんですね。その昔から人間は独占事業に魅力を感じて(金になる)いかに事業を拡大するか(より金になる)に知恵を搾って来たんだと。昔は国が国益の為に色々な規制を設けて企業を縛り付けてましたが、今は国益の為に国が企業のやる事に目をつぶっている気がします。企業が顧客にサービスするのは自分達の為で、自社のファンが増えれば自然と潤う訳ですよね。私はどちらかと言うと「人間」に惹かれるものですから、違うのになあと漠然と思っています。

  4. So-netのブログはSo-net以外の人がコメントしても名前とコメント欄しかないから、どこの誰なのかわからないのです。普通はメアドやURLを記入する欄があるのですが、それすら無い。だからコメント欄にわざわざURLを記述しないとダメなんです。
    So-netの人には問題無いのですけれどね。
    So-netの場合はそれとは別に繋がらないという防御が(^_^)

  5. ASですが、ちょっとコメントが方向ズレしていました。
    すみません。いろいろ考えすぎですね。でも考えるの、嫌いじゃないです。知るのは楽しみです。くまぱぱさん、また教えて下さい。

  6. シンドーさん、いらっしゃい。
    いや〜、エキサイトが悪いと言ってる訳じゃないので、そこんとこ誤解の無いようにね〜(笑
    私だって、フォトアルバムや複数のブログを作るつもりが無ければエキサイトにしたと思います。
    無料か有料かは私の場合大した意味はなくて、使い方に合っていれば良いので、たまたま
    TypePadが一番合っていただけです。
    それでも不満はあるので、満足度80.6%くらいかな〜とりあえず合格って所ね。(笑
    電磁波の事ですが「知られていない事は存在しない事と同じ」と言ったら言いすぎでしょうか?
    知らせる方法が悪いのか、知ろうとする努力が足りないのか、それとも知らせないようにする
    何らかの作為が働いているのか?

  7. やんまさん、いらっしゃい。
    おっしゃるとおりです。
    何者かから「はい、ここに全ての情報があります。」と言われて、それをそのまま信じる人は居ないと思う事の危険性ですね。
    実は結構居るんです、そういう人は。
    「いや自分はそうじゃない。」という人でも、その外にある情報を積極的に探そうとするのはごく僅かです。
    捜しやすい所で捜してそれで済ませようとするのが普通ですからね。
    情報公開、住民の知る権利などが叫ばれて、一見情報の風通しが良くなったような錯覚がある現在。
    実は情報操作や世論誘導をする政府や大企業は一層巧みになってきていることに気付かなければなりません。
    今の私たちは、60年前の大本営発表なんか信じませんよね。
    同じように60年後の人たちは、今の情報公開なんか信じないのではないでしょうか?

  8. ASさん、いらっしゃい。
    別にズレてないですよ〜(笑
    上のやんまさんへのレスに書きましたけど、情報操作ってすごいんですよ。
    もちろん意図的な情報操作の他に意図しない情報の偏りっていうのもあります。
    国家とか企業とか、何しろ人間っていうのは集団になると個々の人間を忘れて集団の利益のために動く性質がありますからね。
    私が元記事で紹介したgoshuさんの「国境を越え,様々な差別の垣根を越えて人が個人としてつながると言う希望があった」という所がポイントだと思うんです。
    インターネットの普及によって、個人が個人としての情報発信が出来るようになり、それを個人が個人として見る事が出来るようになった訳で、個人同士がネットワークとして繋がっていく可能性を妨げるものが「囲い込み」だと思うのです。

  9. exifさん、いらっしゃい。
    So-netですか、、繋がらないわ遅いわであまり見た事無いけど、確かにそれ(繋がらない)は最大の障壁ですね。(爆
    どちらにしてもプロバイダー系はかなり会員と会員外を分けたがる傾向が強いですね。
    まあ、会費を払ってる人と払わない人を分けるのは当然と言えば当然ですが。
    So-netは利用者に知り合いが居ないので特に聞いた事はないけど、エキサイトなんかデザインも豊富に用意されていて大変良くできていると思うしブログ利用者が多いのも肯けます。
    情報発信側としては会員が多いという事は見に来る人も多いという事で、それを使わない手はないし、満足度も高いものと思います。
    情報を発信するにしても捜すにしてもコミュニケーションを図るにしても、要は利用者がその会社のシステムを「利用して」いるのなら良いのです。
    何も意識せずにやっていると、いつの間にか「利用されて」いる事もあるのでね。

  10. いやぁ、勉強になりました(^^;
    なるほど。知られていない事は存在しない事と同じ。
    そうかもしれませんね。
    網が張り巡らされて、もう何が何だかわからなくなってしまって、情報漏洩してようが、ウィルスに感染しようが、”知らない、わからない”
    それじゃ済まされなくなってきていますね。
    もっと勉強しなきゃなぁ。
    フィッシング詐欺やもっといろんなネットに絡んだ犯罪が出てくる恐れも十分あるということですね。

  11. パピコさん、いらっしゃい。
    まあ、知られていない事云々の件は極端な言い方ですけどね。(汗
    インターネットに限らず、世の中がどんどん複雑になってきていますよね。
    人間は自分に理解出来なくなってくると、そこで思考を止めちゃう場合があるんです。
    「難しい事言わなくたって今が良ければいいじゃん」とか「そういう事はエライ人がちゃんと考えてるでしょ」とか、、、
    そういう人間が増えれば増えるほど、国家や企業の運営は楽になりますよね。
    フィッシング詐欺と同じで「ちょっと待てよ」と「これでホントにいいのかな」と考える事が大切なんだと思います。
    仮に相手が国でもね、って言うか、一番胡散臭いでしょ→国 (爆

  12. インターネットの『ワナ』について

    いつも遊びに行く くまぱぱさんのblog (くまぱぱさん、いつもコメント&ツッコミありがとうございます。)の記事を読んでなるほどぉ〜、と思った。
    この記事…

  13. こんばんは.久しぶりにパピコさんのページからやってきました.
    「知られていない事は存在しない事と同じ」
    うまいことを言いますね.ぼくもそう思いますよ.
    でも,井の中の蛙と大海を知る蛙のどっちが幸せかは誰にもわからないと思うんです.
    だから,必ずしも知っていることが良いことだとは限らないのでしょう.
    それでも「知らないことが存在することを知っていること」は意味があると思います.
    無知の知というやつでしょうか.
    囲い込みと言うのはブログサービスに限らず様々なところにありますね.
    例えば携帯電話の災害時の連絡用掲示板などがそうでしたね.
    キャリアを超えて利用できない壁がありました.批判にさらされたことでその壁は取り払われようとはしていますが.
    ほかには,記録メディアの規格なんかもそうでしょう.
    このような覇権争いはビデオテープの時代から変わってないですね.競争は必要だとは思いますが.
    時代は確実に変化しているのに,旧来のものを守ろうとする時にも壁はあらわれます.
    CCCDもそうでした.結局は時代の変化に押し流されてきえて行く運命を辿ることになりましたが.
    いろいろなところに壁が存在して,知らず知らずのうちに囲い込まれてしまうと考えると,
    ちょっとおそろしくなりますね.でも,希望は失いたくないんです.
    21世紀は希望に満ちた時代になるはずだったのに.と過去形で語るにはまだ早すぎると思うので.
    エキサイトブログは,なぜエキサイトの人ばかりコメントしているのか疑問に思っていましたが,これで謎が解けました.

  14. tuneさん、いらっしゃい。
    「知らないことが存在することを知っていること」
    正にそれです。
    Four Seasons & Seven Daysの写真、素晴らしいですね。
    ちょっとめまいがしそうなくらい色彩と明暗が印象的でした。
    「名言」と「日記」も面白いです。
    これからは時々訪問させてもらいます。

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