私にとっての鉄腕アトム・3

05022801手塚治虫マガジンが休刊になりました。
買い物に行ったついでに書店を覗いたら手塚治虫マガジン4月号があり、表紙に「唐突ですが・・・涙と感謝の最終号」とありました。最後のページに編集部から休館のメッセージがありましたが「出版不況に勝てず」との事です。
先月号にも予告は無かったし、表紙には「いきなり最終回特集!!」とも書いてあるし、現場の人たちにとっても突然の事だったようでありますね。「いきなり」とか「唐突ですが」というのは、現場の人たちの経営陣に対するささやかなレジスタンスなのでしょう。
この所、発行日に書店へ行っても2冊しか置いてないので、まあ私の他には一人しか買わないのだと思っては居ましたが。


05022802「ブラックジャック少年チャンピオン掲載最終回」「火の鳥未来編最終回」等々、最終回特集はそれなりに良かったです。私にとって特別なのは「鉄腕アトム月刊少年版最終回」です。全巻揃えていたカッパコミックスではこの話は無かったし、少年の方はあまり買ってもらえなかったので読み逃していたのです。

テレビ版では人類を救うために太陽へ飛び込んで行くという最終回でした。私はそれを見ながらテレビの前で泣きました。
少年版は全く違う話でアトムは死にません。爆発からお母さんを護ろうとしてお母さんと一緒に溶けて固まってしまった姿で発見されるのですが、お茶の水博士がちゃんと修理してくれます。

実はテレビ版にも続きがあって、サンケイ新聞の日曜版に続編が掲載されていたのをご存じですか?
アトムが抱えて太陽へ突っ込んでいったロケットの破片に太陽の熱で解け合って機能停止してしまったアトムを別の宇宙人が発見する所から続編は始まりました。
自分の星へ持って帰ってアトムを何とか元の形に復元してくれるのですが、アトムは記憶(メモリ?)を失っています。太陽系で文明があるのは第3惑星だけなので、彼等はアトムを宇宙船に乗せて地球へ帰します。しかしそこに時間のズレが生じ、アトムは昭和40年代の日本に着いてしまう。そんなストーリーでした。

その頃、小学校高学年の私には新聞を読む習慣がなかったので、いつの間にか終わっていて、残念ながらサンケイ新聞版の結末がどうなったかは知りません。
ただ、手塚治虫と言えども、全ての連載物が惜しまれながら終わった訳ではないと思います。子どもたちのスーパースターであったテレビ版アトムの続編を新聞に掲載したのが間違いだったかも知れませんね。

2枚目の写真はセブンイレブンで買った最近のフィギュアですが、アトムの服装が昭和30年代の小学生そのままで、エネルギー装置も如何にも旧式っぽくて面白いですね。お尻からエネルギーを入れるというちょっとHかも?な発想は、昔の車の給油口はリアに付いていたからなんです。確かアトムの動力は原子力だったはずなんですが、こんな装置じゃ心配ですね。(爆
アトムのお母さんの服装はちょっと上流階級ですかね。年令の設定は知りませんが、手塚治虫の描く多くの女性像と同じくかなりのナイスバディです。

私にとっての鉄腕アトム」「私にとっての鉄腕アトム・2」と続けてきたアトムに関する話題ですが、一旦これでお終いにしたいと思います。手塚治虫マガジンが休刊になったからではありません。また何かネタがありましたらその時は書かせていただきます。

“私にとっての鉄腕アトム・3” への4件の返信

  1. マガジンが休刊ですか。厳しいんですね。少年雑誌は確かに新しい漫画家をどんどん輩出していて面白くはあるんですけど。私は手塚さんの漫画で育ったので、家の息子達もブラックジャックなんか凄く好きですし、全巻読んでます。アトム、ラストはうろ覚えでした。別の星に行くなんて、そんな話まであったんですね!まだまだ全て紹介しようと思ったら大変な量でしょうから、またよろしくお願い致します。楽しかったです。
    P.S.ああ、そういえば「どろろ」がゲームになってましたね。うう、そうきたかって感じでした。

  2. ASさん、いらっしゃい。
    こう言っては何ですが、手塚治虫マガジンはあれもこれも詰め込みすぎでちょっと散漫になっていたと思うんです。
    ターゲットを昔の子ども(既に中高年ですね)たちに合わせるのか、今の子どもたちか、あるいは青年たちか?
    その辺の絞り込みができていなかったように思います。
    どろろのゲームの事は少し前の手塚治虫マガジンに出ていました。
    どろろも百鬼丸も今風の顔(ビジュアル系?)になってるんですよ。

  3. 最近漫画はさっぱりご無沙汰していて、この雑誌も知りませんでしたが、
    今の子供たちはアトムとか見るのかな?という気がします。
    きっと昔の子供たちが懐かしくて見るのかなと。
    ターゲットを間違った?
    (内容見てないので的はずれなコメントでしたらご免なさい。)

  4. exifさん、いらっしゃい。
    たぶん今の子どもたちはアトムは見ないでしょう。
    新作ならともかくですが、手塚治虫マガジンに出ているのは昔のマンガですから。
    それにしては全体の作りが半端、と言うか、昔からの大人のファン向けにできていないのが失敗かも。
    私には良いアイデアがあるのですが、それはちょっと公開出来ません。
    どこかの出版社の方、契約しませんか? (爆

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