城山の桜

05041607以前紹介した「馬場の里」の桜も咲きました。
この写真は「馬場の里からの眺め」とほぼ同じ場所から撮っています。山々は春霞と逆光のせいで霞んでいますね。手前の桜は、まだ若いしだれ桜です。

前の記事でもご紹介しましたが、小淵沢町の馬場の里は七里岩台地の崖の上にあります。
戦国時代は甲斐と信濃の国境、釜無川(富士川)沿いの交通に目を光らせる要害の地でもあったそうで、この写真を撮った場所から更に左手に進むと「城山」(じょうやま)と呼ばれる場所があります。
城と言っても居城が造られた時代ではありませんから、山城、或いは砦と言うようなものだったのでしょう。
当然建築物は残っていませんが、土を盛って敵を防いだり身を隠したりするような地形が作られて居り、塁跡と呼ばれています。


05041608こちらはその城山塁跡から下(白州町方面)を見た所です。
満開の桜の花の間から台地下の平地が見えます。桜の間から釜無川の一部少し見えるのですが、知らない人には分からないでしょうね。

でも崖っぷちなのでこの場所からはこれ以上前へ進めません。ちょっと横へ廻って更に断崖の先端まで行ってみましょう。
05041609松の木の間から川が見えます。
ちょっと望遠で撮っていますが、ここから先は本当に崖に落ちてしまいますから。

私は高い所が苦手なので、こんな崖の上にわざわざ土を盛り上げて砦を作った人の気が知れません。
誰かと思って調べましたら、武田信玄の父「信虎」の命で、武田家の家臣「笹尾岩見の守」という人が築いたものらしいです。
岩見の守、、、正にぴったりの名前です。

ただ花や景色を眺めるだけでなく、その地域の遠い昔に思いをはせてみるのも良いですね。
ここは観光的にはあまり知られていない場所です。周囲も普通の山里の雰囲気が残る静かな地域なので、訪れる際には地元の人々の暮らしの邪魔をしないようにお願いしますね。