諏訪大社のしめ縄

06011504諏訪大社下社秋宮神楽殿のしめ縄です。
流石、建御名方命を祭っているだけあって、大変太くて力強いしめ縄です。
建御名方命は、父、大国主命の国譲り(高天原の神々に日本を譲った)に反対し、高天原の神々の軍と戦いこの地まで追いつめられて来ます。そしてここで、和睦を申し入れるわけです。

建御名方命は天の神と「今後この地から出ない」約束を交わし、諏訪の地に社を構えたという神代の話です。
06011505参拝する人たちと比べると、このしめ縄の太さがお分かりになるでしょう。

これが出雲大社のしめ縄(日本最大のしめ縄)とそっくりな形なんです。(大きさは小振りですが)流石は親子と言うべきでしょうか?
更に大国主命の父親(5代前とか6代前とも言われている)素戔嗚尊(すさのおのみこと)を祭った熊野大社にも、よく似たしめ縄があります。
この形のしめ縄、天皇家の祖先と言われる高天原系の神々の社には無いんです。
06011506これは秋宮に4本ある御柱の内の「一の御柱」です。
御柱祭で有名ですね。
御柱は社殿の外側の四隅に立てられています。と言うことは、もうお分かりですね。
この4本の御柱が結界を作って社殿を守っている訳です。

素戔嗚尊は高天原を追放され下界へ降りています。その子孫の大国主命が、高天原の神々に喜んで国を譲る訳はないです。(と、私は思います。)
建御名方命の諏訪での和睦の申し入れを高天原の神々の軍が受け入れたのも、大国主命の力を、またその後ろにある素戔嗚尊の怨念を恐れたからと思われます。
熊野大社、出雲大社、諏訪大社にある巨大なしめ縄は高天原の支配を拒絶する結界の象徴なのかも知れません。

興味がある方は古事記や、それに関連する書籍を読んでみることをお薦めします。
ここに書いたことは全て古事記に基づいている訳ではなく、私の感覚的なものを多分に含んでいますので、その点ご承知ください。

“諏訪大社のしめ縄” への6件の返信

  1. しめ縄の迫力は素晴らしいですね。
    しめ縄から展開するお話興味深く読ませてもらいました。
    なかなか鋭い!
    ASさんみたいに小説を一本仕上げましょう。(^_^)

  2. exifさん、いらっしゃい。
    しめ縄の形は私も今回初めて気付いたんです。
    建御名方命→大国主命→素戔嗚尊と遡って、それぞれが祭られている神社のサイトを見たら、
    しめ縄が同じ形だったんです。
    慌てて他の神社関係をザッと見て回ったんですが、こういうしめ縄はありませんでした。
    もっと詳しく捜せばあるかも知れませんが。
    小説は無理・・ネタ提供くらいがせいぜいですよ。(笑

  3. 素晴らしいですね!!
    感動するくらい大きなしめ縄だし、しめ縄のある社のお話しもとても興味が湧きます。
    くまぱぱさんはやはり!古代から現代までいろいろな歴史を探る方なのですね〜〜(私にはカメラやPCはちんぷんかんぷんですし〜〜)お話は壮大ですね、楽しそうです!!

  4. くまぱぱさん、こんにちは。
    諏訪へはよく行きますが、諏訪大社へは一度も行ったことがありません。
    次回諏訪に出向く時には寄ってみます。
    教科書で学んだ歴史よりも、大人になってから知る歴史の方が感銘を受けたりします。
    諏訪大社は行くとして、出雲大社や熊野大社は行かれませんので、後でゆっくりサイトを見てみることにしましょう(^^)

  5. ASさん、いらっしゃい。
    中世以前の歴史って必ずしも史実ではない部分があります。
    特に古事記辺りまで遡ると歴史とも神話とも区別できなくなりますし、少なくとも、その時の
    権力者側の観点で書かれていますからね。
    その辺をちょっと斜めから見ていくと楽しいです。(笑

  6. 風花さん、いらっしゃい。
    諏訪大社は是非一度行ってみると良いですよ。
    とは言っても、私も下社の秋宮と春宮しか行ったことがないのですけれど。
    やはり歴史は大人の目で斜めに見るのが楽しいし正しいです。(笑

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