小諸駅油庫


小諸駅にある油庫(あぶらこ)と呼ばれる建物です。


小さいながらも分厚いレンガ積みの壁で囲まれています。


重い鉄の扉で厳重に保管されていたのは「油」です。


ランプ用の油やポイントの潤滑油などが保管されていました。
昔は、列車内の明かりもランプだったので、要所要所の駅にランプ用の油を保管してあり、列車内のランプに給油したのです。


これは昔の客車の内部です。
天井が一段高くなったような段差があり、その段差の部分から外光が入るようになっています。
日中はそれだけで特に車内に照明は無かったのですが、夜間は屋根の真ん中の部分に穴があり、そこからランプを車内に下ろしたのです。
写真の客車は既に電灯になっていますが、同じ位置にランプがあったと思ってください。
ちょうど暗くなる頃に停車する駅で、鉄道の係員が屋根に上がってランプに油を入れて点灯していたんです。