大日影トンネル遊歩道 1

10111301中央線勝沼ぶどう郷駅」でご紹介した「大日影トンネル遊歩道」です。
1902年貫通、翌1903(明治36)年の大月-初鹿野(はじかの)間開通から、1997(平成9)年の廃止まで、94年間中央線の輸送を支えた「大日影隧道」を遊歩道として整備したものです。



この写真は、勝沼ぶどう郷駅からは反対側の深沢口です。
駐車スペースの関係で、私はこちら側から遊歩道に入りました。
10111302トンネル入口の門のような額縁のような部分を「トンネルポータル」と言います。
深沢口のポータルは、全面石造りの重量感にあふれる見事なものでした。
トンネル内部はレンガ造りで、全長 1,367.8m、幅 3.57~3.74m、高さ 4.9mです。
10111303トンネルに入ったところで振り返ると、鉄橋の向こうに「勝沼トンネルワインカーヴ」の入口が見えます。
こちらの遊歩道と同じく、廃止されたトンネル(深沢隧道)を利用したワインの熟成貯蔵庫です。
入り口の手前右側に案内所があり、希望すれば(入口付近のみ)見学も可能です。
10111304トンネルは直線のため、遠くに出口の光が見えます。
内部は全面的にレンガ造りで、線路やバラストはもちろん、架線や通信線が残されています。
枕木は、平成9年まで使われていただけあって、コンクリート製ですね。
線路の外側は、遊歩道として歩きやすいように舗装されていました。
10111305上の写真の左手前の壁面が、レンガではないようにでこぼこしていますよね。
開通からの長い間に溜まった煤と、壁面からしみ出した水中の石灰分が再結晶化したものです。
黒いところと白いところがありますが、層のように重なっているようです。
10111306所々に、レンガ本来の赤い色が見えている部分があります。
これは、煤と石灰が剥がれ落ちるときに、レンガの表面も一緒に剥がれた跡だと思われます。
開通直後のトンネル内は全面的にこんな煉瓦色だったわけで、さぞ美しかったことでしょう。
さて、まだトンネルに入ったばかりですが、写真が多いので今回はこのへんにします。
次回は、更に奥へ進み、トンネル内の設備をご覧いただきましょう。

“大日影トンネル遊歩道 1” への3件の返信

  1. 良い感じの所ですね。
    古いトンネルもこんな風に使えるのか〜。
    やはりレンガって良いな。

  2. flipperさん、いらっしゃい。
    今回初めて行ったんですが、とてもいい感じでした。
    距離は約1.4kmあるので、それなりに時間はかかりますが、夏は涼しく、冬は温かいので、
    とても歩きやすいかも。

  3. 大日影トンネル遊歩道 2

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